Random Walker Log's Log

二度と見ない系ログファイル

院生という名の死、秒読み

それにつけても感情の欲しさよ

指導教官は無事第一志望に決まっていた。1月下旬に通知と聞いていたが実際に届いたのは2月になってからだったので、まさか合格取り消しかと冷や冷やしていた。
その後指導教官と進学後のスケジュールや進路について少し面談。自分のあまりのビジョンの持ってなさに自分で面白くなる。

勉強に関して。関数解析の勉強がじわじわと進んできているが、まだ十分でない。古い本が読みたくなってYosida『Functional Analysis』を読み進めているが、案の定用語が古すぎてつらい感じがある。
全記述にきちっと解説をつけようと意気込んでいたら、序論でLebesgue積分をまるまる復習させられた挙句、論理的に詰んでいるらしき箇所を見つけて感情を失った。Yosidaが参考文献に挙げているHalmos『Measure theory』では、現代風のσ-集合体の代わりにσ-環を用いて測度を定義しており、Baire測度の正則性の証明でσ-環でなければ使えない論法が採られている(と思う)。一方、Yosidaではσ-環という名前だが定義に書かれているのはσ-集合体の性質である。
一般の局所コンパクトハウスドルフ空間でなく、ユークリッド空間の部分集合ならだいたい都合が良いので、その仮定のもとで進めてしまった。今も一箇所詰んでる。

たのしい

この間『たのしいRuby』を急いで読んだ。1日に100ページのペースで5日かけて読んだがもう忘れている。反復しないと本当にダメだ。
なぜRubyなのかというと、人工無脳bot)に興味があって、同言語で書かれたロイディのソースを読みたかったから。*1
クラスとかインスタンスとか、おそらくオブジェクト指向特有の?概念がよくわからない。意味の取れない横文字の用語で埋められた紙面は、途中から聴き始めた深夜ラジオの内輪ネタのような寄せ付けにくさがある。

しあわせ

アラン『幸福論』がたまたま目に入ったので読んでみた。全然論じてないじゃん、ただのエッセイだろ? と思っていたら本当に短いエッセイ(プロポ)の集まりで、もともとのタイトルにも「論」なんて入ってないっぽい。どちらかというと、幸福よりは、恐怖や不安の躱し方に力点が置かれている印象がある。
過去や未来のことを考えすぎて決断をためらう奴はダメ、他の誰でもない自分の意志で幸福を掴みに行こう、というまあよくありがちな自己啓発書のような記述が並ぶなかに、現実的で冷めたようなセリフも時々混ざるのが面白い。
「幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだ」という一節は有名で、多くの人が引用している。だが一方で、無理に笑うのは幸福感を得るには逆効果であるという研究結果がある。現実はたいてい見も蓋もない。アランはそこから目をそらさず、「正真正銘の不幸はある」「誰も働きかけず存在しているものに関しては、悲観主義は正しい」とまで言い切る。そのうえで意志によって楽観主義を獲得することを説いており、ラブライブの歌詞みてえな安易な行動主義とは一線を画す。
この僅かな冷たさが、俺のようなひねくれ物には心地よい。また「遠くを見」たくなったら、また読むかもしれない。

*1:キュー子(@)の原型らしい。