Random Walker Log's Log

二度と見ない系ログファイル

20150417 複素数の絶対値の変わった不等式

一週間があっという間に去っていった。
2限はJordan分解の証明をずっとやっていた。確か次がRadon-Nikodymの定理だったような気がする。Hahn分解はやらないのかな? 4限の数理モデルの講義は受講者ががくっと減り、開始時には自分とこないだのセミナーの人の2人しかおらず苦笑した。途中で2人入ってきて4人になった。5限はpdf読みながらRを弄っていればよいので出ることにした。何か興味あるデータを探して、自分で何らかの分析をして発表しないといけないそうだ。そんなに重い課題ではないそうだが果たして……。

ところで、Jordan分解の証明のところでちょっとおもしろい不等式が出てきた:

   \displaystyle  \Gamma複素数の有限集合とするとき, \displaystyle \frac{1}{\pi} \sum_{z \in \Gamma} |z| \leq \max_{A \subset \Gamma} \left| \sum_{z \in A} z \right|

証明をかなり端折って書くと、 \Gamma (\theta ) := \{ z \in \Gamma \: | \: \mathrm{Re}(e^{i\theta}z) \geq 0 \}として、
 \displaystyle \max_{A \subset \Gamma} \left| \sum_{z \in A} z \right| \geq \max_{-\pi \leq \theta \leq \pi} \left| \sum_{z \in \Gamma (\theta )} z \right|
\geq \max_{-\pi \leq \theta \leq \pi} \sum_{z \in \Gamma (\theta )} \mathrm{Re} (e^{i \theta} z )
 \displaystyle =  \max_{-\pi \leq \theta \leq \pi} \sum_{z \in \Gamma} (\mathrm{Re} (e^{i \theta} z )) ^+ 
\geq \frac{1}{2\pi} \int _{-\pi} ^{\pi} \sum_{z \in \Gamma } (\mathrm{Re}( e^{i \theta} z)) ^+ \: d\theta
 \displaystyle = \frac{1}{2\pi} \sum_{z \in \Gamma} \int _{-\pi} ^{\pi} (\mathrm{Re}( e^{i \theta} z)) ^+ \: d\theta
この積分は、 z = |z| e^{i\alpha } , \alpha = \arg(z)とおいて平行移動とかすれば \displaystyle 2|z|になるのでいえる。
三角不等式の逆向きの評価が、このような形で成り立つのは知らなかった。証明を見れば納得できるが、不等式だけ見ると \piさんが神出鬼没すぎて笑う。