Random Walker Log's Log

二度と見ない系ログファイル

20151128 ご主人様になった

今日はアルバイトの初日だった。
受験数学ならまあだいたい分かってるだろうと高をくくっていたら、いざ質問されると上手い説明が出てこなかったりして、やっぱり問題が解けるってだけじゃ通用しないところもあるなと思った。
近いうちに次もよろしくとのことだったので、どうやらクビにならない水準はクリアできていたらしい。

その後、わんこら氏の勤め先にお邪魔してから何人かでメイド喫茶に行くことになっていたんだけど、やっぱり現地集合にしようということになったので電車で秋葉原に向かった。そういえばメイド喫茶に行ったこと自体初めてだった。他の人たちは何回も来ているらしく(特にわんこら氏は常連らしく)、会員証を出してメニューも見ずに注文していた。ハンドルネームのようなものをみんな決めていて、会員証にも伝票にもそれが書かれていた。
自分にはメイドさんがメニュー表を持ってきて一つ一つ説明してくれた。メニュー表はテーブルには無く、説明し終わるとそのままメニュー表を持って行ってしまった。みんなあれを一回で把握するのか。
注文する段になって、

メイドさん「ご主人様は、どのようにお呼びすればよろしいでしょうか?」

nloglogn「名前では呼ばないで欲しいです」

メイド「は?」

nlog「おい、とか、よう、みたいに呼んでほしい」

メイド「名前は」

nlog「無です、無しでお願いします」

そしたら伝票に「無し」と記載された。

メイドさんが目の前でお絵かきしてくれるラテというものを注文した。なんか数学的なものを頼もうという流れになって積分記号\displaystyle \intをリクエストしたら、積分記号の横に猫の絵も描いてくれて猫は可測だとわかった。おまけで積分記号をもう一つ描いてくれて重積分\displaystyle \iintになった。美味しかった。

メイド喫茶の中にはステージがあって、そこでメイドさん達が歌ったり踊ったりしていた。カウンター席でサイリウムを降ってヲタ芸っぽい掛け声をするおじさんがいた。先に帰る仲間を見送ろうとして振り返る顔はすごくいい顔をしていた。ふと横を見るとメニューを説明してくれたメイドさんが観光客相手に英語で接客していて感服した。

最後に会員証を作ることになって、

メイド「名前は(カードの裏にハートマークとかいろいろ描きながら)」

nlog「うーーーーーん………………」

メイド「本名でもいいですよ」

nlog「(ハートマークを指して)あっじゃあこの記号を名前にして欲しいです」

メイド「ええー……じゃあ、はぁとご主人様」

nlog「いや、ハートというのはこの記号の名前にすぎなくて、僕の名前ではないんです。それは、例えば、○○さんが自分の名前をシャープペンシルで紙に書いたとして、その時に紙についた芯の粉のひとかけらが○○さんの名前ではないのと同じことです。この記号はまだなんの文脈も、確固とした意味も持っていないふわふわとした形でしかなくて、僕はこのふわふわとした感じをそのまま名前にしたいと思ったんです。ハートという言葉であってはならないんです。例えば、リンゴってありますよね。赤くて丸くて甘いアレです。あれを日常的にリンゴという名前で呼べるのは、あれとリンゴという言葉が心の中でフィットしているからだと思うんです。フィットというのは、あれを頭の中で想像してから、頭の中でリンゴと唱えた時にしっくりくる感じがする、くらいの意味です。それが生まれつきの感性か、リンゴという言葉を何度も使ったことによって後天的にそう感じるようになったのかはともかくとして、とにかくフィットしてますよね。それがまず、ある言葉があるものの名前であるために必要だと思っていて、でそれを僕に当てはめてみると、リンゴだと当然フィットしないですよね。じゃあ他の単語はというとやっぱりフィットしなくて、本名、というか戸籍名でもフィットしないんです。自分はこの言葉で表される存在なんだろうか? と問えばまずNoと返ってくる。それを繰り返していくうちに、もう何を当てはめても全部Noなんじゃないか、言葉は僕にフィットしないんじゃないかという疑いがわいてくるし、だんだんとこの世界は僕にフィットしないんじゃないかという絶望に変わってくる。それで、その少なくとも今はまだ言語を伴っていない記号の、言語化されていないふわふわとした感じをそのまま名乗りたいと思ったんです。水と油は液体では混ざることはないけれど、高温下では気化した水分子と油分子が飛び交って混ざり合うように、言語として固定されていない、感じ、のままであれば僕にもフィットする可能性はあるし、そうしたら、もしかしたらこの世界と僕もふわふわと繋がれるかもしれない。でもハートだと言ってしまうと、ハートという言葉と僕はアンフィットだから、もとの水と油になってしまう。だからハートじゃなくてその記号のまま、漠然とイメージで呼んでほしいです」

って説明しようと思ったら最初の2秒くらいで遮られて♡(はぁと) って書かれた。世界とつながるのは難しい。



(この文章は、深夜にお酒を飲みながらご注文はうさぎですか??第7羽を見て、眠さと酔いとチノちゃんの可愛さでここは夢か現実かラビットハウスかそれともカンブリア紀の水底なのかよくわからない感じの中で書かれた)(実際の接客はここで描写されているより遥かに良かった)(ごめんなさい)