Random Walker Log's Log

二度と見ない系ログファイル

20151228 暗い部屋が怖かった

今日は頭痛が激しくて一日中寝ていた。このところずっと悩まされている「頭がぼーっとしてしまう感じ」ではなく、普通に痛い方の。
夜まで寝ても収まらなかったので、ドラッグストアで頭痛薬を買ってきて飲んだ。このあたりを歩くのは久しぶりだったので、一番近いドラッグストアの場所がわからず少し遠いところに行ってしまった。寒さで耳が痛かった。

起きるとすでに日が沈んでいた。家の中は暗かった。暗い部屋を歩いていると、とてつもない恐怖が襲った。

自分は昔から、暗い場所が大の苦手である。正確に言うと、暗くて広い場所が苦手で、暗くて狭い場所なら落ち着く。実家の部屋は寝床から電灯のスイッチまで距離があるので、暗い場所を少し歩かなければならない。だから、一度布団に入ると朝まで出たくなかった。この状態は大学進学を機に引っ越すその日まで続いた。ところが今、自分は暗い部屋を難なく歩き、さらに暗いトイレまで平気で歩いている。これに気づいてしまった時、「自分は暗いところが怖くない世界に来てしまった」と感じた。同じ世界にいながら暗いところが怖くなくなったのではなく、暗いところが怖くない世界に自分はひとり迷い込んでしまったのではないかという感覚に襲われたのだ。暗いところが怖かった時、もちろん日常のいろいろな場面が怖かったけれど、暗い場所への恐怖があるというのは、何もないと分かっている空間に何かを感じられるということでもあり、その意味では面白い世界に生きていた。今、自分は何も見えない所には何もない世界に来てしまった。これがわかった時、孤独感と喪失感が襲ってくるとともに、自分は二度とあの不合理だが面白い世界に戻れないのではないかという予感に恐怖した。見かけは全く同じでありながら感覚の違う世界において、周りを取り囲む全ての物体が、まるで自分が生まれた時からまさにこの世界にいるように同じ見かけや同じ感触を与えている。今、自分だけが、自分は別の世界に来てしまったと思っている。自分が別の世界からここに来てしまったということをきっとこの世界は感知しない。世界が自分の境遇に無理解であることは、自分が世界に無理解であることとして処理されるし、無理解であることとして処理されたことをも、この世界は感知しない。自分と世界は結合しないままだ。自分はこの世界にいながらこの世界にいない。

何重にも折り畳まれた孤独感に思いを巡らせた時、例の「頭がぼーっとしてしまう感じ」が襲ってきた。自分がこの世界にいないと思った時、頭はこの感じになってしまうのかもしれない。あるいは、頭がこの感じになった時、自分はこの世界にいなくなるのかもしれない。

ところで、自分の部屋の電灯は明るいものと暗いものがあって、子供の頃は暗い電灯が怖くて仕方がなかった。オレンジの楕円形の光が、実際はそうではないのに、まるで自分に呪いをかける死人の顔のように思えて、真っ暗よりももっと怖かった。今これを点けたら、あの時のように怖がれるだろうか? いや、多分怖がれないだろう、しかし……点けたくない。自分は本当にあの世界にいないんだと確認してしまうのが怖い。